●釜ケ崎ボランティア養成講座のご案内
(更新日2002年12月30日)


※「共通コース」はおかげさまですでに終了しました。
「専門コース」は定員に空きがあるので、まだ参加申し込みを受付けています。
寄せ場やホームレス問題に関わった体験をもつ人は「共通コース」修了に準じるものと見なして、「専門コースのみ受講」も可とします。また、全部出席せきない場合ももちろん可ですし、「出席できないときは友人の代理参加もOK」とします(受講料は一人分)。

第3期釜ケ崎ボランティア養成講座のご案内

主催:釜ケ崎ボランティア養成講座実行委員会・釜ケ崎のまち再生フォーラム
後援:大阪ボランティア協会・関西NGO協議会・ハウジングアンドコミュニティ財団

●共通コース(必修):12月13(金)-15日(日)
●専門コース(選択制):各コースの日程は下記
 (ただし、第1、2期養成講座修了生は専門コースのみの申し込みも可)
▽高齢者訪問活動支援ボランティア養成コース
▽高齢者のニーズほりおこしコーディネータ養成コース?自助具づくりの小規模作業所づくりをめざして
▽地域通貨流通コーディネータ養成コース

■開催趣旨:下段に移動(長文のため)
■ 定 員:共通コース40名、他3コース各20名
■ 参加費:
@共通コース:(一般)6.000円、 (学生)3.000円 
※宿泊される方は、別途1泊につき約2.000円程度必要です。事前申込が必要ですので、なるべく講座申込時にその旨申し出て下さい。また、食事代、交流会費(自由参加)は各自負担となっています。
A「高齢者訪問活動支援ボランティア養成コース」、「高齢者のニーズほりおこしコーディネータ養成コース」、「地域通貨流通コーディネータ養成コース」:(一般)2.000円、(学生)1.000円
 
■ 申込方法:11月30日(土)までに、下記の申込・問い合わせ先まで。名前・住所・メールアドレス・電話番号、希望のコース、参加の動機をご記入の上、申込ください。申込多数の場合は抽選となります。
 ※申込状況によっては締め切りを延長します。

■申込・問い合わせ:
メール:kama-yan@sun-inet.or.jp
FAX:06-6641-0297(有村宛てと明記)
携帯:090-5095-2307(釜ケ崎のまち再生フォーラム)
電話:06-6635-2699
※ただし、携帯・電話での受付は、11月18日以降の火・水・木の午前9時-12時にお願いします。
なお、緊急の場合は、携帯090-8448-0315(有村)まで。
住所:〒557-0002 大阪市西成区太子2-2-16 釜ケ崎eggs
   釜ケ崎のまち再生フォーラム事務局
   http://www.kamagasaki-forum.com


■内  容■


高齢者訪問活動支援ボランティア養成コース
 つきみそうの会は、1999年に設立され、野宿からアパートでの生活保護(居宅保護)を勝ち取った当事者同士が支えあい、当事者自身がエンパワメントしていくことを基本方針にしています。孤独死を出さず、しんどい仲間を手助けして支えあう安否確認、日常的な相談活動や医師の協力を得ての訪問医療相談、仕事おこし、漢字練習・パソコン教室や旅行、仲間づくりや生きがいづくりのレクリエーション活動等に取組んでいます。会では安否確認活動を当事者自身で行っています。このコースでは、この活動に一緒に参加してくれるボランティアを募集します。訪問活動の支援とは、当事者会員による安否確認訪問に同行し、コミュニケーションの難しい相手・会員宅では、当事者相互の会話をサポートし、当事者会員が安否確認活動をする力をつけていくことを、側面から支援することです。生活保護法をきちんと活用すること、それを自分たちでやることのすばらしさを実証してゆくとても大切な活動にぜひご参加を。

高齢者のニーズほりおこしコーディネータ養成コース〜自助具づくりの小規模作業所づくりをめざして
長引く不況により、仕事がなく野宿をしいられている人がふえる中、これまでにもまして仕事おこしの必要性が高まっています。仕事おこしは、なによりも国や自治体の責任によって行われるべきですが、私たち市民活動の取組みにおいても、ささやかでも仕事おこしができればというのは共通の願いです。これまでも、作業所づくりのこころみは何度かあり、成功している例もありますが、少なからずは失敗に終ってしまっています。その理由の最大のものは、つくった物が売れないというものです。今回の講座では、将来の作業所づくりをめざして、まずは、自助具を通して釜ヶ崎の高齢者のニーズをつかみ、そのニーズを満たす物をつくる作業所をつくっていくという道筋を考えました。釜ヶ崎における地域ニーズにもとづいた、地域の新たな流通を広げる仕事おこしにむけた活動へ参加してみませんか。

地域通貨流通コーディネータ養成コース
 今、地域通貨がブームですが、釜ヶ崎まち再生フォーラムでは、2年前から地域通貨「カマ通貨」の流通にとりくんでいます。「自分ができるちょっとしたこと」と「自分がしてほしいちょっとしたこと」を交換しあって、地域でのつながりや支えあいを作ってゆく事業です。今はモデル的にサポーティブ・ハウスに住む居宅保護の高齢者たちの間で流通させています(手帳所持者約200人)。さらなる流通促進のためには、個々人や団体をつなぐコーディネー他が不可欠です。「新しい釜ヶ崎」のユニークな実践参加でぜひあなたも自分の力をみがいてください。



第3期 釜ヶ崎ボランティア養成講座 共通コース
プログラム

日時 会場 テーマ 講  師/ファシリテータ
1 12/13(金)
午後6時30分〜9時
阿倍野区民センター オリエンテーション釜ヶ崎学概論ボランティア活動をするということ 釜ヶ崎まち再生フォーラム・まんが家  あ り む ら  潜釜ケ崎ボランティア養成講座実行委員
2 12/14(土)
午前9〜12時
太子福祉館集合 Aコース:炊き出しボランティア体験
Bコース:フィールドワーク(釜ケ崎の形成史をたずねて)
Aコース引率
 旅路の里
司祭 英 隆一郎
Bコース案内人
釜ケ崎の語り部、『無縁声声』の著者
平井正治
3 12/14(土)
午後2〜5時
阿倍野区民センター ワークショップで学ぶ釜ケ崎学入門〜メンズ・リブの観点をくわえて 釜ケ崎支援機構・メンズ・リブの会
 水野阿修羅
4 12/14(土)
午後7〜11時午後11時〜
ふるさとの家旅路の里 オリエンテーション夜回り、終った後のふりかえり交流会(希望者のみ)簡易宿泊所で宿泊(希望者のみ。女性専用もあります。) 夜回りグループ有志
12/15(日)
午前7〜9時
「ホテル来山」前集合 フィールドワーク(釜ケ崎の現在と未来をあるく)4グループに分かれて 釜ケ崎ボランティア養成講座実行委員
12/15(日)
午前9時30分〜
サポーティブ・ハウスのリビング サポーティブ・ハウス「おはな」「陽だまり」「コスモ」「泉荘」のモーニング喫茶で居住者と交流 サポーティブ・ハウスのオーナー
12/15(日)
午後1〜1時30分午後1時30分〜3時 午後3時〜3時45分
阿倍野市民学習センター ボランティア活動へのよびかけなど「聴く」ということ〜ボランティアの基本姿勢とかかわり方ふりかえり 釜ヶ崎ボランティア連絡会他大阪建設労働者生活相談室ボランティアケースワーカー
入佐明美
釜ケ崎ボランティア養成講座実行委員

専門コース プログラム

■高齢者訪問活動支援ボランティア養成コース
日  時 場 所 テーマ 講 師/ファシリテータ
1/12(日)
午後1〜3時
太子福祉館 高齢生活者の実態とその支援について つきみそうの会 事務局
相馬 群
1/19(日)
午後1〜3時
太子福祉館 つきみそうの会の会員との交流会 つきみそうの会 会員
1/26(日)
午後1〜3時
太子福祉館 生活保護の基礎知識とその活用について つきみそうの会 事務局
新谷豪志
2/2(日)
午後1〜3時
太子福祉館 安否確認の同行ボランティア体験 つきみそうの会

■高齢者のニーズほりおこしコーディネータ養成コース〜自助具づくりの小規模作業所づくりをめざして
日時 場 所 テーマ 講 師/ファシリテータ
1/15(水)
午後7〜9時
ふるさとの家 小規模作業所づくりの必要性とむずかしさ〜カギをにぎるのは、「コーディネータ」 釜ケ崎支援機構・メンズ・リブの会 水野阿修羅
1/29(水)
午後7〜9時
ふるさとの家 自助具とは?なぜ自助具なのか?〜高齢者のニーズについて 野宿者ネットワーク穴沢一良
2/12(水)
午後7〜9時
ふるさとの家 ニーズを「聴く」ということ 〜どうやってコーディネートするか 金 香百合 (交渉中)
2/26(水)
午後7〜9時
ふるさとの家 ふりかえりこれからの活動のために 釜ヶ崎識字教室もじろうかい
花立 都世司

■地域通貨流通コーディネータ養成コース
日 時 場 所 テ ー マ 講 師/ファシリテータ
1/12(日)
午後1〜3時
太子福祉館 高齢生活者の実態とその支援について つきみそうの会  相馬群
2/8(土)
午前10〜12時
旅路の里 地域通貨とは何か? 
〜シミュレーションゲーム
カマ通貨コーディネータ
2/22(土)
午前10〜12時
旅路の里 サポーティブ・ハウスでの実践と課題 シニアハウス陽だまり
宮地泰子
ウェルフェアマンション' おはな
西口宗宏
アプリシエイト・グループ
山田和英
3/8(土)
午前10〜12時
旅路の里 釜ヶ崎の地域通過の特徴とコーディネータの役割、アクションプランづくり カマ通貨コーディネータ

■開催の趣旨

釜ケ崎は、大阪にある日本最大の寄せ場で、約2万人の日雇い労働者が暮らしています。そして、近年の不況や建設産業の構造変化のため、野宿生活を強いられる労働者が急増し、現在その数は、1万人をおおきくこえると推定されます。野宿者問題は、不況によって急増したことからもわかるように、個人の問題ではないのですが、個人の責任にすりかえられがちです。そのような偏見もあり、これまでは、国や自治体において、野宿者問題には、わずかな対策がとられているだけでした。野宿者の急増と様々な取組みによって、今年の7月、ようやく「ホームレスの自立支援等に関する特別措置法」がつくられ、国・自治体の責任が明確になったところです。
このように、国や自治体による本格的な取組みは、今後に期待され、またしっかりとした取組みをさせるようにしていかなければならないところです。
一方で、このような課題にとりくむため、長年にわたって労働組合や市民団体、キリスト教関係など数々の団体が様々なとりくみをしてきましたが、その中から、近年、新しい活動が進められています。代表的なものは、釜ケ崎支援機構というNPOが、特別就労対策事業やシェルターの運営、技能講習など行政と協働して事業をおこなっていることです。
しかし、野宿生活者の高齢化が進んでおり、就労施策とともに、これまでにもまして、福祉施策の充実がもとめられています。というのは、高齢や障害、病気などで野宿生活をしいられている労働者が仕事をつづけていくことができなくなり、生活保護を受けようとしても、まず、住居をいかに確保するのかという最初の時点で大きな難関があるなど、数おおくの問題があるからです。また、それをのりこえ、生活保護を受けるようになっても様々な問題に直面します。今、釜ケ崎でもとめられていることのひとつは、高齢の野宿者を居宅保護に移し、2度と野宿に戻らずにすみ、この釜ケ崎で安心して生活をおくれるよう環境をととのえ支援することです。
また、「さつきつつじ会」や「つきみそうの会」といった生活保護受給者たちの当事者組織、簡易宿泊所を部分的に改造し共同リビング等を整備しサポート・プログラムを実施しているサポーティブ・ハウスのオーナー、医療や福祉にかかわる施設の職員などが進めている、「まちづくり」と「福祉」などにかかわる活動もそうです。
 さらには、そのような新しい動きを促進するためのネットワークとして、1999年秋「釜ケ崎居住COM」のよびかけで「釜ケ崎のまち再生フォーラム」がつくられました。フォーラムの目的は、フォーラムやワークショップを実施し、構成する住民層の暮らしを再建する方向でのまちづくりビジョンをさぐり、あわせて事業化を促進することです。
 この「釜ケ崎ボランティア養成講座」も、そのような動きの中で、釜ケ崎でこれから新しいボランティア活動をおこすため昨年の11月につくられたものです。第1期では、釜ヶ崎識字教室開設・運営のためのボランティアと居宅保護を勝ち取った人々の生きがいづくりのコーディネータの養成講座を実施しました。講座修了後、識字教室は3月から開設され、現在も毎週土曜日に開催されています。
第2期は、今年の春に釜ケ崎の現状をより広い人にしっていただくため短期の入門コースを実施しました。
 そして第3期として、「高齢者訪問活動支援ボランティア」「高齢者のニーズほりおこしコーディネーター自助具づくりの小規模作業所づくりをめざして」「地域通貨流通コーディネータ」の3コースを開催いたします。
 今回は、第1期と同様に、それぞれのコースの修了後は、実際のボランティア活動に参加いただきご活躍いただければと思っています。釜ケ崎での新たな取り組みへの、みなさんの参加をおまちしています。

以上




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